专利摘要:
水力装置(1)は、静止構造物(9)に関して静止軸(X2)を中心として回転運動するように取り付けられたホイール(2)を有し、ホイール(2)は、強制水流(E)を通過させるように設計されている。第1にホイール(2)と共に回転するように拘束された要素(111)と、第2に静止構造物(9)の一部分(91)と、の間に設けられた流体力学軸受(100)は、第1の領域(Z1)と第2の領域(Z2)との間に配置され、第1の領域(Z1)は、強制水流(E)との流体連通状態にあり、運転中は強制水流の圧力とほぼ同一の圧力であり、第2の領域(Z2)は、前述の軸受によって強制水流から隔離されている。
公开号:JP2011508144A
申请号:JP2010540165
申请日:2008-12-24
公开日:2011-03-10
发明作者:ブーブ,イブ;フランソワ ベルテア,ジャン
申请人:アルストム イドロ フランス;
IPC主号:F03B11-06
专利说明:

[0001] 本発明は、静止構造物との関係において静止軸を中心として回転運動するように取り付けられたホイールを有する水力装置に関し、ホイールは、強制水流を通過させるように設計されている。このような水流は、比較的高い圧力を有し、この圧力は、特に、水力装置の形状と、水力装置がその一部をなす設備の全体的な構成と、特に、水力装置がタービンである場合には、水頭と、に依存する。この水流の圧力は、一般に、3バールから80バールの範囲である。水力装置のホイールを通過する強制水流は、水力装置がタービンである場合には、ホイールを回転駆動する。水力装置がポンプである場合には、回転された結果、水流が得られる。本発明は、タービンタイプ、ポンプタイプ、又はポンプタービンタイプの水力装置に適用することができる。]
背景技術

[0002] フランシスタイプの水力タービンなどの水力装置では、第1に、水流の圧力とほぼ同一の水圧が加わるタービンの一部分と、第2に、ラビリンスを通って流れる水を設備の下流端に向かって排出することができる「低圧」チャンバと、の間に、ラビリンスを配設できることが知られている。ラビリンスを通過する水の流量は、タービンホイールに供給される水量に関して無視できない漏洩量を与える。この漏洩は、駆動水流ではなく、すなわち、ホイールの軸を中心としてタービンホイールを回転駆動するために使用されるものではない。一般に、フランシスタービンは、軸受を備えており、軸受は、回転軸に関してホイールを支持するシャフトをセンタリングするように設計されている。通常、シャフトシールも備えられ、シャフトシールは、水が交流発電機又は発電所のその他の部分に流入することを防止するように設計されている。装置のこれらの様々な品目、すなわち、ラビリンスと、軸受と、シャフトシールとは、比較的高価であり、これらの各々は、定期的な保守を必要とし、保守は、従来のフランシスタービンを稼働するコストを更に上昇させる。]
[0003] 同様の問題点が、ポンプ、特に、遠心ポンプと、タービンポンプにも発生する。]
発明が解決しようとする課題

[0004] 特に、本発明の目的は、公知の水力装置内のラビリンスに存在する漏洩を大幅に低減し、これにより、このような水力装置を組み込んだ設備の全体的な効率を向上させることができる、新しい水力装置を提案することによって、これらの欠点を改善することにある。]
課題を解決するための手段

[0005] このために、本発明は、静止構造物に関して静止軸を中心として回転運動するように取り付けられたホイールを有する水力装置を備え、ホイールは、強制水流を通過させるように設計されている。このホイールは、第1に、ホイールと共に回転するように拘束された要素と、第2に、静止構造物の一部分と、の間に設けられた流体力学軸受が、水力装置の第1の領域と第2の領域との間に配置され、第1の領域が、強制水流と流体連通状態にあり、運転中は、第1の領域の圧力は、強制水流の圧力とほぼ同一であり、第2の領域が、前述の軸受によって強制水流から隔離されていることを特徴としている。]
[0006] 本発明の意味においては、第1の領域内の圧力と強制水流の圧力とが同一のオーダーであるという意味において、第1の領域内の圧力は、強制水流の圧力とほぼ同一であると記載している。特に、第1の領域内の圧力は、水頭損失を無視すれば、強制水流の平均圧力とほぼ同一である。第1の領域内の圧力は、前述の強制水流の圧力の60%より大きく、前述の強制水流の圧力の80%より大きいことが好ましい。]
[0007] 本発明により、流体力学軸受は、従来の水力装置のラビリンス、軸受、及びシャフトシールの機能を、同時に発揮することができる。特に、流体力学軸受は、水力装置の第1の領域を第2の領域から効果的に隔離し、漏洩は、従来のラビリンスに伴って生じるものよりも非常に少ない。従って、タービンのホイールの近傍に供給された水量の大部分を回収することができ、この結果、この水は、ホイールを回転駆動することになる。この水力装置がポンプである場合には、従来の水力装置と比べて、ホイールによって搬送される水の大きな比率の部分を、水力装置の出口において回収することができる。]
[0008] 本発明の実施形態においては、水力装置が、技術的に可能な組合せにおいて、以下の特徴のうちの1つ又は複数のものを組み込むことができると有利であるが、必須ではない。]
[0009] ・ホイールとホイールを支持するシャフトとの間の接合部の領域の近傍に、又はこの領域内に、ホイールの回転軸に沿って、流体力学軸受を設ける。]
[0010] ・水力装置に水を供給する供給ダクトから水の供給を受ける注水手段が、静止構造物の部分を通って軸受内に開口しており、この場合、注入された水の圧力をダクト内の水の圧力に対して増加させる手段を備えると、有利である。]
[0011] ・本発明の第1の実施形態では、ホイールと共に回転するように拘束された要素は、ホイールを支持するシャフトの端部によって形成されるか、又はシャフトの端部に取り付けられ、第2の実施形態においては、ホイールと共に回転するように拘束された要素は、ホイールと一体である部材によって形成されるか、又はホイールと一体である部材に取り付けられ、第3の実施形態においては、ホイールと共に回転するように拘束された要素は、ホイールに、取り外しできるように取り付けられている。]
[0012] ・注水手段は、ホイールと共に回転するように拘束された要素の表面と、この表面と対向する静止構造物の一部分の表面と、のうちの一方に設けられた少なくとも1つの空洞内に開口し、これらの表面の間に、流体力学軸受が設けられており、複数の空洞がホイールの回転軸周りに均等に分布していると、有利である。]
[0013] ・軸受の半径隙間は、1.5mから2mの範囲の直径を有する軸受に対して、0.5mm未満であり、0.1mmから0.2mmの範囲内であることが好ましく、この軸受の小さな隙間により、軸受を通る水の漏洩を、非常に制限することができる。]
[0014] 本発明はまた、水力エネルギーを電気エネルギーに変換する、又はこの逆の変換をする設備を提供し、この設備は、前述の水力装置を備える。この設備は、製造が容易であり、特に、保守が簡単になるため、従来の水力装置よりも技術的性能が良く、経済的性能が良い。]
[0015] 本発明はまた、前述の条件下における流体力学ラビリンス軸受の使用方法をも提供する。すなわち、第1に水力装置の第1の領域と、第2に水力装置の第2の領域と、の間で流体隔離を行うという機能と、ホイールの回転軸に関してホイールをセンタリングするという機能と、を実施するための、流体力学ラビリンス軸受の使用方法を提供し、ここで、第1の領域は、水力装置のホイールを通って流れる強制水流と流体連通状態にあり、運転中は、強制水流の圧力とほぼ同一の圧力であり、第2の領域は、第1の領域内の圧力よりも小さい圧力である。]
[0016] 本発明の原理に準拠した水力装置と設備の3つの実施形態に関する以下の説明から、本発明について更に理解することができ、本発明のその他の利点が更に明らかとなるが、添付の図面を参照して付与される以下の説明は、例示を目的としたものに過ぎない。]
図面の簡単な説明

[0017] 本発明のフランシスタービンを含む本発明のエネルギー変換設備の原理を示す断面図である。
図1の部分IIの拡大詳細図である。
本発明の第2の実施形態の設備と水力装置を示す図であり、図1の右下部分に対応する半分を示す断面図である。
本発明の第3の実施形態の設備と水力装置を示す図であり、図3に類似した半分を示す断面図である。] 図1 図3
実施例

[0018] 図1に示されている設備Iは、フランシスタービン1を含み、このフランシスタービンのホイール又は「ランナ」2が、ケーシング3から供給を受けており、このケーシングの内部には、強制水流ダクト4が開口している。タービン1は、シャフト11を介して交流発電機5に結合されている。ケーシング3とホイール2との間には、一連のステーベーン6及びガイドベーン7が配設されており、この機能は、ダクト4及びケーシング3から流入してホイール2を通過し、排出コンジット8に向かう水流Eを、案内することである。] 図1
[0019] ホイールの回転軸は、静止しており、これには、参照符号X2が付与されている。]
[0020] ホイール2には、ランナクラウン22とランナバンド23との間に延びるブレード21が備えられている。これらのブレードは、ランナクラウン22及びランナバンド23とともに、ブレード間空間IAを形成しており、水流Eは、ホイール2を通って流れる場合に、これらのブレードを通過する。]
[0021] ホイール2は、ピン12により、シャフト11の下端部111に固定されており、これらのピンは、端部111内に設けられたオリフィス112を貫通し、ランナクラウン22内に設けられたねじ穴221内に係合している。これらのピンが、対応するねじ穴221内に締結されたら、ナット13が、多角形の頭部121により、それぞれのピン12の周りに取り付けられる。]
[0022] ケーシング3、ダクト4、及びコンジット8は、静止構造物9の一部分であって、この静止構造物は、図1及び図2には、断片的にのみ示されており、タービン1の回転部分、特に、シャフト11及びホイール2を、支持している。] 図1 図2
[0023] 流体力学軸受100が、シャフト11の端部111の周りに形成されている。この軸受100は、端部111の周りに取り付けられたリング又はバンド113と、このリングの周りに配設された環状の要素91と、の間にわずかな隙間を有して、形成されている。環状の要素91は、静止構造物9の一部を構成する。従って、これは、軸X2に関する回転中に、静止状態にある。]
[0024] 参照符号dは、リング113の半径方向外側表面113aと、要素91の半径方向内側表面91aとの間において、軸X2に関して半径方向に測定された距離を示している。距離dは、これらの表面の間に形成される、軸受100の半径隙間である。半径隙間は、軸受の直径D100が1.5mから2mの範囲内である場合には、0.5mm未満の値を有する。半径隙間dの値は、前述の条件下において、0.1mmから0.2mmの範囲内にあると、有利である。図2においては、この値が誇張されている。半径隙間dの値は、軸受100が流体力学的に確実に作動するように決定される。] 図2
[0025] この値は、ラビリンスの通常の隙間よりも、大幅に小さく、ラビリンスの通常の隙間は、約1mmから約3mmの範囲である。]
[0026] 軸受100には、強制水流ダクト4から水が供給される。パイプ150が、ダクト4内に設けられた取水口151を、ダクト4から流入する水から不純物を除去するフィルタ152に対して接続しているが、このような不純物は、特に、前述の水が搬送する砂の粒である。パイプ150を通る水流には、参照符号E1が付与されている。この水流は、前述のように、要素6、7、及び2を通過する水流Eの流量よりもはるかに小さい流量を有する。実際には、水流E1の流量は、従来のタービンの従来のラビリンスを通った水流の流量の1/3未満の値を有する。]
[0027] パイプ150は、フィルタ152から下流のポンプ153に延びており、ポンプ153により、水流E1の水の圧力を増加させることができる。パイプ150は、軸X2に中心を持つトーラス形状のダクト154に接続されている。ダクト154により、軸X2の周りに分布した複数の地点において、要素91を通して軸受100に対して水を供給することができる。図示の例においては、軸X2を中心として均等に分布した12個の給水点が軸受Pのために設けられており、2つの隣接する給水点の間の角度の差は、30°である。]
[0028] ポンプ153は、取水口151における水流E1の圧力を軸受100に供給するのに十分なものにすることができるという意味において任意に選択できる。]
[0029] 給水点において、ダクト154は、取水口155を介して、一連のダイアフラム92に対して接続されており、一連のダイアフラム92は、要素91内に設けられたコンジット93内に、順次配設された状態で取り付けられている。このコンジット93は、軸X2に関して半径方向である方向D1に延び、第2のコンジット94内に開口しているが、第2コンジット94の主方向D94は、コンジット93の方向に対して垂直であると共に軸X2に対して平行である。このコンジット93は、ねじ95により、要素91の上部部分を閉じられている。]
[0030] 第3のコンジット96が、コンジット93に対して平行に、すなわち、軸X2に関して半径方向である方向D96に延びており、コンジット96は、表面91a内に設けられた空洞97に対してコンジット94を接続している。従って、ダクト4から到来した水は、ポンプ153と、一連のダイアフラム92と、によって制御された圧力で、12個の空洞97において、軸受100内に注入することができる。]
[0031] この軸X2の周りに分布した水の注入は、ホイール2及びシャフト1が構造9に関して回転運動する間、流体力学軸受を潤滑することができる。]
[0032] この流体力学軸受内に水を注入する方式は、軸X2を中心としたホイール2の回転運動をバランスさせることができる。図1の左側及び右側にそれぞれ示されている2つの水注入点を考慮すれば、ホイール2が、例えば、過渡的な不均衡の影響を受け、軸X2に関して図1の左側に偏ることを想像することができる。このような状態では、軸受100の隙間dは、図1の右側に位置する注入点と同一の側で増加する傾向を有し、図1の右側に位置する空洞97から排出される水の絞りが少なく、この結果、この空洞から排出される水の流量を増加させることになる。この結果、一連のダイアフラム92内の水頭損失が増加し、これにより、コンジット94及び96を通って空洞97に流入する水の圧力が減少する。換言すれば、図1の左側へのホイール2の偏りは、この図の右側に示されている注入点において、水を軸受100内に注入する圧力を低減することになる。] 図1
[0033] 逆に、この偏りは、図1の左側に示されている注入点における軸受の隙間dを低減する。これは、この注入点の一連のダイアフラム92を通る流量の減少を引き起こす。この流量の減少は、この一連のダイアフラム92を通る水の水頭損失の減少と、この結果、前述の注入点で軸受100内に注入される水の圧力の増加と、を引き起こす。] 図1
[0034] 従って、図1において左側に偏るホイール2は、この図の右側に示されている注入点では、軸受100内の圧力を低減し、この図の左側に示されている注入点では、水が軸受内に注入される圧力を増加させる。これらの圧力変動は、軸X2上においてホイール2を再度芯合わせすることになる。従って、流体力学軸受100は、その回転軸X2上においてホイール2をセンタリングする機能を発揮する。] 図1
[0035] 参照符号PEは、ホイール2の入口における、すなわち、ガイドベーン7の直ぐ下流のブレード21の前縁21aの近傍における、水流Eの圧力を示している。参照符号98は、支持部を示しており、この支持部は、静止構造物9の一部であり、その上部に要素91が取り付けられている。ホイール2が構造9に関して回転することができるように、ランナクラウン22の半径方向外側エッジ22と支持部98の間に隙間INが設けられている。この隙間の存在により、水は、矢印F1によって示されているように、ホイール2の入口領域から領域Z1内に流れ、この領域を圧力PEと同一のオーダーを有する圧力P’Eで満たす。実際には、領域Z1は、軸受100の直ぐ下方に位置し、圧力P’Eの値は、圧力PEの値の60%超であり、圧力PEの値の80%超であることが好ましい。]
[0036] ピン12の頭部121の近傍では、シャフト11を取り囲むタービン1の第2の領域Z2が形成される。通常、この領域には、水流Eの圧力PEは働かない。領域Z2内には、最小限の量の水が必要である。領域Z2内の圧力は、領域Z1内の圧力未満であり、大気圧に等しいことが好ましい。]
[0037] 従って、軸受100は、比較的高い圧力P’Eの水が存在する領域Z1と、低い圧力を有する残りの量の水が存在する領域Z2と、の間を隔離する機能を発揮する。従って、軸受100は、「ラビリンス軸受」と呼称することができる。この隔離機能は、運転中に、パイプ150、ダクト154、及び様々なコンジット95、96、並びに、空洞97を通って軸受に水が供給されることによって得られる。空洞97内に注入された加圧水は、軸受100内に分散し、この結果、領域Z1から到来する水が領域Z2に向かって流れることを防止する。水が、ポンプ153によって又は取水口151における圧力によって空洞97内に注入される圧力PIは、圧力P’Eよりも大きい。]
[0038] 従って、流体力学軸受100は、従来の水力装置にラビリンスが設置された場合と同様に、ステーベーン6及びガイドベーン7を通って流れる水流Eの一部分が領域Z1での漏洩によって失われることを、防止する。領域Z1とZ2との間の流体力学軸受100の存在は、このような漏洩を回避できるか、又は、このような漏洩を非常に制限することができることが、対照的である。多数の空洞97を通って注入された水の量は、軸受100内に分散し、一部の量が、重力により、領域Z1内に流れる。換言すれば、水流E1の一部分E2が領域Z1に向かって流れ、隙間INを通り、水流Eに加わって、ホイール2の回転駆動に参加することができる。従って、この水流の一部分E2は、水力装置を駆動する駆動水流である。]
[0039] 水流E1の別の一部分E3は、領域Z2に向かって流れるが、この部分は、水流EとE1の合計からの純粋な漏洩である。軸受100の小さな半径方向の隙間dに鑑み、この水流の一部分E3は、水流Eの流量と比べて非常に小さな流量であり、これは、従来の水力装置と比較した改善点である。]
[0040] キャップ160が、領域Z2の周りに配設されており、水流E3によって蓄積される少量の水を保持することができる。ドレン管(図示せず)が、この少量の水を、ドレン貯めに導くことができる。シャフト11とキャップ160との間の境界には、水跳ねの防止に、1組のバッフル161が備えられている。]
[0041] 表面113a及び91aは、水の供給中断という非常事態での磨耗及び焼付きに耐えるように処理されている。コーティング又はライニングの存在は、そのような非常事態において軸受100が損傷することを防止する。]
[0042] 第1の実施形態においては、リング又はバンド113は、不可欠ではなく、前述のコーティングは、端部111の半径方向外側表面上に直接施工することができる。]
[0043] 図3に示す本発明の第2の実施形態では、第1の実施形態の要素に類似した要素には、同様の参照符号が付与されている。以下の説明では、第1の実施形態と第2の実施形態との相違点についてのみ説明する。] 図3
[0044] 流体力学軸受100は、静止構造物に属する環状の要素91と、ホイール2のランナクラウン22と一体であるフィン25と、の間に設けられている。バンド113が、フィン25の周りに取り付けられており、その半径方向外側表面113aは、要素91の半径方向内側表面91aとともに、軸受100を形成する。領域Z1は、要素91の直下に形成され、ホイール2を通って流れる水流Eと隙間Iを介して流体連通状態にある。領域Z2は、フィン25とシャフト11の下端部111との間に、半径方向に形成されている。流体力学軸受100は、水が比較的高い圧力をその内部に有する領域Z1を、水が低い圧力をその内部に有する領域Z2から隔離することができ、領域Z2内の圧力は、大気圧に等しいことが好ましい。]
[0045] 第1の実施形態と同様に、バンド113は、省略することができる。この場合、軸受100は、フィン25の半径方向外側表面と表面91aとの間に形成され、フィン25の半径方向外側表面は、任意に適切な被膜によって被覆されている。]
[0046] 図4に示す本発明の第3の実施形態では、第1の実施形態の要素に類似した要素には、同様の参照符号が付与されている。以下の説明では、第3の実施形態と第1の実施形態の相違点についてのみ説明する。] 図4
[0047] リング26が、ねじ27によって、ホイール2のランナクラウン22に取り付けられており、ねじ27は、前述のランナクラウンの周囲に分布配置されている。リング26は、第1及び第2の実施形態のバンド113の材料に類似した材料でできている。リング26は、半径方向外側表面113aに、任意に適切な被覆が施されており、半径方向外側表面113aは、静止部の要素91の半径方向外側表面91aに対向しており、半径方向外側表面91aとともに流体力学軸受100を形成する。前述のように、軸受100は、高圧領域Z1と低圧領域Z2とを相互に隔離することができ、高圧領域Z1は、要素91の下方に位置し、ホイール2を介して流れる水流Eと隙間INを通して流体連通状態にあり、低圧領域Z2は、リング26とタービン1のシャフト11の下端部111との間に位置する。]
[0048] 第2及び第3の実施形態の軸受100は、第1の実施形態の軸受と同様に、センタリング機能を発揮する。これらは、同一の方式によって作動し、従って、更に詳細な説明は省略する。]
[0049] 対象とする実施形態とは無関係に、従来の水力装置のラビリンスの隙間と比較して、流体力学軸受の半径隙間を低減することは、すなわち、隙間dを低減することは、漏洩による損失を非常に制限し、タービン1の効率を向上させることができる。漏洩による損失は、第1の実施形態の水流E3と、その他の実施形態の対応する水流に限定されている。更に、流体力学軸受100の位置を、軸X2に比較的近接させて直径2m未満とすると、ホイールの運転中にホイールを適切にセンタリングすることができ、軸X2に垂直なシャフトの運動を低減することができる。この望ましくない運動の低減は、ランナバンド23と静止構造物9との間に設置されるラビリンス170の設計を容易にし、ホイールの下流領域における漏洩を制限する。又、これにより、タービン1の効率も改善される。]
[0050] 水力装置1における流体力学軸受100の設計及び流体力学軸受100の配置は、流体力学軸受100に、従来の水力装置のラビリンス、軸受、及びシャフトシールのそれぞれの機能を実施させ、製造コストと、保守コストと、において有利である。]
[0051] 本発明は、以上に記述した例に限定せず、フランシスタービン以外のタービン、ポンプ、特に、遠心ポンプ、又はポンプタービンと共に実施することができる。]
权利要求:

請求項1
静止構造物(9)に関して静止軸(X2)を中心として回転運動するように取り付けられたホイール(2)を有する水力装置(1)であって、前記ホイールが、強制水流(E)を通過させるように設計されており、前記水力装置が、第1に前記ホイールと共に回転するように拘束された要素(111、113;25、113;26)と、第2に前記静止構造物の一部分(91)と、の間に設けられた流体力学軸受(100)が、前記水力装置の第1の領域(Z1)と第2の領域(Z2)との間に配置され、前記第1の領域(Z1)が、前記強制水流(E)との流体連通状態にあり、運転中に、前記第1の領域(Z1)の圧力(P’E)が、前記強制水流の圧力(PE)とほぼ同一であり、前記第2の領域(Z2)が、前記軸受によって前記強制水流から隔離されることを特徴とする、装置。
請求項2
前記流体力学軸受(100)が、前記ホイールと前記ホイールを支持するシャフト(11)との間の接合部の領域の近傍で又は前記領域で、前記ホイール(2)の前記回転軸(X2)に沿って設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
請求項3
前記装置(1)に水を供給するために、供給ダクト(4)から水を供給される注水手段(92から96、150から155)が、前記静止構造物の一部分(91)を通って、前記軸受(100)内に開口していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
請求項4
前記注入される水の圧力を、前記ダクト(4)内の前記水の圧力に対して増加させる手段(153)を有することを特徴とする、請求項3に記載の装置。
請求項5
前記ホイール(2)と共に回転するように拘束された前記要素(113)が、前記ホイールを支持するシャフト(11)の端部(111)によって形成され、又は前記端部に取り付けられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
請求項6
前記ホイール(2)と共に回転するように拘束された前記要素(113)が、前記ホイールと一体の部材(25)によって形成され、又は前記部材に取り付けられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
請求項7
前記ホイール(2)と共に回転するように拘束された前記要素(26)が、前記ホイールに、取り外しできるように取り付けられていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
請求項8
前記注水手段(93から96、150から155)が、対向する表面(91a、113a)、すなわち前記ホイール(2)と共に回転するように拘束された前記要素(111と113、25と113、26)の表面と、前記静止構造物(9)の前記一部分(91)の表面と、のうちの一方に設けられた少なくとも1つの空洞(97)内に開口し、これらの表面の間に、前記流体力学軸受(100)が設けられていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
請求項9
前記ホイール(2)の前記回転軸(X2)の周りに均一に分布した複数の空洞(97)を有することを特徴とする、請求項8に記載の装置。
請求項10
軸受が、1.5mから2mの範囲の直径(D100)を有する場合に、前記軸受の半径隙間(d)が、0.5mm未満であり、好ましくは0.1mmから0.2mmの範囲内であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の装置。
請求項11
水力エネルギーを電気エネルギーに変換する、又はこの逆の変換をする設備(I)であって、請求項1から10のいずれか1項に記載の装置(1)を含むことを特徴とする、設備。
請求項12
水力装置(1)における流体力学ラビリンス軸受の使用方法であって、第1に前記水力装置のホイール(2)を通って流れる強制水流(E)との流体連通状態(F1)にある第1の領域(Z1)と、第2に前記水力装置の第2の領域と、の間における流体の隔離を行う機能であって、前記第1の領域が、運転中に、前記強制水流の圧力(PE)とほぼ同一の圧力(P’E)であり、前記第2の領域が、前記第1の領域の前記圧力よりも小さい圧力である、流体の隔離を行う機能と、ホイール(2)を、回転軸(X2)に関してセンタリングする機能と、を発揮させる、使用方法。
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